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ZoomやSkypeを使った取材のメリットとポイント

これまでも遠方への取材などで、Skype取材や電話取材は行われていましたが、最近はコロナの影響もあり、Zoomを使ったオンライン取材も増えてきていますね。
この機会に、非対面での取材のメリットや、会わずにインタビューをする際に気をつけるポイントをまとめてみました。

会わない取材のメリット

  • (3密が心配な時も)会わずに話を聞くことができる
  • 全国、全世界の人に取材できる
  • 取材交通費や移動時間が節約できる
  • 取材場所の確保が不要
  • (ツールによっては)チャットや画面の共有ができる

基本的に、取材はどうしても密室での長時間の会話になってしまいます。今、あらゆる業界で感染拡大を防ぐことに気を遣っていると思いますが、特に、医療機関や高齢者施設など、より神経を使う施設の方に対しては、オンラインに切り替えることで取材の可能性が広がるかもしれません。都道府県を超えての移動もせずに済むため、遠方の方への取材の可能性も広がるでしょう。

移動に関わるコストの面から考えても、この感染症の流行が収まった後も、オンラインでインタビューをするという方法には、多くのメリットがあると思います。取材で聞ける「生の声」は、他では得られない貴重な一次情報です。実際に現場を訪れる場合に比べると、オンラインでは、場の空気や周囲の環境など総合的な情報を得ることは難しくなりますが、コストを抑えて「生の声」が聞けるというのは大きな利点です。

細かい面では、オンラインツールを使うことで、パソコンでの作業がしやすくなるというメリットもあります。ZOOMの録画ファイルなど、周囲の雑音が入っているレコーダーでの録音よりもきれいに撮れていて、テープ起こしやすいというおまけもありました。

取材方法の一つとして、オンラインの取材は取材の可能性を広げてくれる、有効な手段だと思います。

会わない取材で気をつけるポイント

事前に機器テストをする

つながらなければ、どうにもならないので、事前の機器テストは必須です。当日と同じ設定状況にして、滞りなく話が聞ける状況をつくれるかどうか、チェックしておくことをおすすめします。
何の準備もせずに取材当日を迎えると、たとえば…

  • 直前にバージョンアップされていて、使い方が変わっていた
  • プログラムの更新が必要になっていたことに気付かず、接続できるまでに時間がかかった
  • 録音しようと別のアプリを立ち上げたら、音声が聞こえなくなった
  • 別の作業で音声の入出力設定を変えていたため、声が聞こえなかった
  • 評判を聞いていたので、初めて使ってみたら、映像の質がとても悪かった
  • 使ったことがあるので練習せずにいたら、主催者と参加者で画面が違った

などなど、思わぬトラブルに遭遇する可能性があります。

ちなみに、私はパソコンや機械はあまり得意でないので、当日慌てないためにもしっかり事前準備をしたいのですが、一人で仕事をしていると練習に付き合ってくれる同僚がいません。なので、夫に手伝ってもらっています。先日は妹にも実験に協力してもらいました。

つないでみてチェックすることは主に以下の3つ。

  • 相手の声が聞こえるか
  • 自分の声が相手に聞こえているか
  • 接続が不安定でないか

さらに、取材の内容を録音/録画するのであれば

  • 録音/録画できているか
  • 録音/録画したデータが再生できるか

も要チェックです。

必要な写真素材の手配に留意する

リアルに訪問する場合には、その場で写真撮影が可能ですが、オンラインでの取材になれば、基本的には、写真の調達方法は以下の二択になります。

  • 取材相手にお持ちの写真をお送りいただくか
  • スクリーンショットを使う

また、現状では検討しにくい選択肢ではありますが、手元に写真がない場合などは後日別撮りというパターンもあり得ます。

別に写真を手配をするか、簡易的なスクリーンショットで済ませるか、どちらがいいかは、できあがった原稿のなかでの絵の重要度と他の記事とのバランスで考えます。顔が写っていればいいという程度であればスクリーンショットでも十分かもしれませんが、たとえば、文章での説明だけではイメージが湧きにくいような商品の場合、細かい部分まできちんと見える写真が必要でしょう。

質問項目をまとめておく

これは、非対面の取材に限ったことではありませんが、何を聞きたいのかを事前にまとめておくと、当日もスムーズです。
当日のリマインドも兼ねて、取材時に伺う質問項目を一覧にまとめて、お送りすることをオススメします。

まず、事前に聞きたいことを伝えておけば、相手の方で心構えができます。話すのが苦手な方などは、事前に答えを書き込んでくださる方などもいて、安心してお話していただける環境がつくれます。お忙しい方の場合には目を通してもらえないことも珍しくありませんが、当日お話する前に見ていただくだけでも、今日はどんな話を聞きたいのかを掴んでいただきやすく、話の脱線防止にもなります。

また、自分にとっても必ずしなければいけない質問をチェックできるので、カンンニングペーパーとして役立ちます。話が行きつ戻りつして何を聞いて何を聞いていないかが分からなくなった時には、質問項目を見れば聞き漏らしを防ぐことができるでしょう。また、思いがけないトラブルで取材時間が短くなってしまった場合でも、聞くべきことが頭に入っていれば、要点を押さえて質問できます。

話しやすい雰囲気をつくる

これもオンライン取材だけでなく、お会いして話を聞く場合にも必要なことです。ただ、オンラインの場合には「部屋に誘導される」「名刺交換をする」などのクッションがなく、いきなり顔と顔を突き合わせることになるので、初対面の場合などは特に緊張感が生まれやすくなります。そこで、いきなり話を始めてしまうと、かたい空気がなかなかほぐれず、話をふくらませるのが難しくなります。

人によって、色々な方法があると思いますが、私は次のような方法が雰囲気づくりに役立つと感じています。

  • 挨拶した後に、急いで本題に入らず、少し雑談をする
    (すぐに入れましたか?普段、ZOOMを仕事で使ってますか?コロナの影響はどうですか?背景に写っているのは●●ですか?など)
  • あえて、お名前で呼びかけるようにする
    (●●さんの場合、きっかけは?など。名前を間違えては逆効果なので、お名前の読み方などはちゃんと確認をした上で)
  • 笑顔を心がける
    (ずっと笑顔をはりつける必要はないと思いますが、ほぼ顔しか映らず、表情の重要度が相対的にあがるので)

以前、結婚式場を利用されたカップルに電話取材をしたことがありましたが、その時は「ご結婚おめでとうございます」という一言で、ずいぶん声がやわらかくなるなという印象がありました。お礼やお祝いの挨拶表現はレパートリーを持っておくと便利です。

Profile

本多小百合
本多小百合

Honda Sayuri

1983年生まれ 東京都杉並区出身
慶應義塾大学商学部卒業 システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了
建材メーカーで6年間マーケティング・コミュニケーション担当を務め、広報誌編集、webサイト運用、リリース配信、広告出稿、新色開発や商標管理まで幅広く担当。
造園系団体での企画・広報職を経て、2014年にフリーランスのライターとして独立。ベンチャー企業やフリーランサーの取材記事作成、建築家・施主インタビューの記事作成などのほか、Webメディアの企画・編集などにも携わる。
ライター業に加えて、PR会社やブランド会社で必要とされる各種ライティング、取材先や取引先のPR広報にも仕事領域が広がり、2019年より”書ける広報支援パートナー”として「オーダーメイド広報サービス」をスタート。小さな会社や個人で働く人の、会社や商品を知ってもらうにはどうしたらいいか、どうしたら会社や商品を好きになってもらえるかといったコミュニケーション上の課題に対して、受け手・送り手双方の立場で仕事をした経験を生かして、伴走する。