小さな会社のためのオーダーメイド広報支援サービス - 広報の初めの一歩をお手伝いする、小規模会社向けの広報支援サービスです。 -

「片手間の広報」から「資産になる広報」へ。

小さな会社のためのオーダーメイド広報支援サービス

広報の初めの一歩をお手伝いする、小規模会社向けの広報支援サービスです。

顧客取材を伴う導入事例のつくりかたと効果

商品やサービスを紹介する切り口のひとつに、導入事例があります。
顧客にインタビューして実例を記事化したものですが、こうしたコンテンツにはどのような効果があるのでしょうか。また、実際に制作する場合には、どういったプロセスがあり、費用はどのくらいかかるのでしょうか。
自社でも事例を掲載したいと考えている方のために、効果やプロセス、費用について、まとめました。

導入事例掲載の効果

実際に、導入している顧客の事例を紹介すると、以下のような効果が期待できます。

・信頼感や安心感を与える
導入されているという事実は、検討しているお客様にとって安心材料になります。有名企業や大手企業での導入実績でなくとも、実際に使っている人の顔や声が見えれば、安心感につながります。

・導入時のイメージを持たせる
実際に導入する場合、どういう流れで何が起こるのか、同じお客様の立場から語ってもらえるので、イメージがわきやすくなります。

つまり、導入を迷っているお客様の後押しになるということです。
企業ではなく、「お客様が」語ることで、商品説明やコピーとは異なる効果が期待できます。

一般的な人の心理として、本人のPRよりも第三者の評価の方が信頼されやすいと言われています。
これは「ウィンザー効果」という名前で知られていますが、そういった用語を使うまでもなく、口コミやレビュー、お客様の声などを参考に商品を購入した経験は誰でもあるのではないでしょうか。

企画から記事掲載までのプロセス

全体としては以下のような流れになります。

初めて制作する場合には、企画から完成まではおよそ1ヶ月ぐらいとみておくとよいと思います。長く感じられるかもしれませんが、実際に動いてみると、取材先の都合や他の業務と兼ね合いなどで、1ヶ月ぐらいはあっという間です。

掲載したい日がある場合は、その1ヶ月ぐらい前から動き出せれば、途中で多少トラブルが起きても予定通りに掲載できるでしょう。

さらに詳しい制作プロセスはこちら

導入事例の制作に関わる費用

どのような実務が発生するか

実際に、顧客に取材した事例を掲載するまでに、主に、必要となる実務には次のようなものがあります。

・企画構成
どの顧客に取材して事例としてとりあげるのか、何例ぐらい挙げるのか、など、記事の方針や体裁を決める必要があります。

・原稿作成
顧客にインタビューし、それを元に文章をつくる作業があります。
また、顔写真や利用シーンの写真が必要な場合には、写真撮影が必要です。

・デザイン・入稿
印刷物であれば、できあがった原稿を印刷用の原稿にデザインする作業、Webサイトであれば、サイトを更新する作業があります。

制作費用の目安

本格的な事例の作成を、企画から掲載までのすべて制作会社に外注した場合、20〜30万かかります。
内訳としては、原稿作成や企画構成、デザイン入稿などに費用がかかるほか、ライターやカメラマン、デザイナーなどに指示を出すディレクションの費用があります。
安く抑えようとするならば、文章は誰でも書こうと思えば書けますし、写真も最近ではスマホでもかなり良い写真が撮れます。さらに、自社でコーポレートサイトを運用しているのであれば、費用0円で制作することも可能です。

自社で内製するか、外注するか

では、自社で内製するのと外注するのと、どちらがよいのでしょうか。

制作会社に依頼する場合には、制作時間を短縮し、PR効果も高まるというメリットがあります。
すべての工程をプロが進めますので、どういった進め方をすれば効率的なのかをよく知っていますし、どういった制作物が効果的なのかも分かっています。また、初歩的なミスやよくある失敗は基本的には起こりません。
その分、費用は高くなります。

一方、自社で内製する場合には、費用を圧縮できるメリットがあります。
また、制作業務を通じて、副次的な効果も得られるかもしれません。たとえば、自社の顧客や事例についての理解が深まるため、社歴の浅い人のトレーニングになります。取材の場に営業が同行することで営業機会につながったり、マーケティング情報が得られたりといったことも考えられます。

内製化すれば制作費用が安く抑えられるとはいえ、未経験の業務は誰でも要領を得るまで時間がかかります。通常業務が滞ってしまうようなら、プロに頼む方がよいでしょう。
一方、商品特性を理解するのに知識が必要な専門的なサービスの場合には、知識のあるインタビュアーを用意することが難しいため、対応できる制作会社が限られる可能性があります。

さらに、第三の選択肢としては、企画・ディレクション・編集のような全体を監督する業務は社内で行い、原稿作成だけをアウトソースする方法もあります。

まとめ

導入事例の制作について、イメージがわいたでしょうか。
商品の特性やPRポイントは数ヶ月単位の短い期間で変わるものではありません。一度、作成した導入事例は、検討中のお客様に提供する参考資料として長く使うことができます。
上手に活用してくれているお客様がいて、記事化の労力をかける余裕があるならば、第三者の客観的な評価をまとめてみるのもよいですね。

Profile

本多小百合
本多小百合

Honda Sayuri

1983年生まれ 東京都杉並区出身
慶應義塾大学商学部卒業 システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了
建材メーカーで6年間マーケティング・コミュニケーション担当を務め、広報誌編集、webサイト運用、リリース配信、広告出稿、新色開発や商標管理まで幅広く担当。
造園系団体での企画・広報職を経て、2014年にフリーランスのライターとして独立。ベンチャー企業やフリーランサーの取材記事作成、建築家・施主インタビューの記事作成などのほか、Webメディアの企画・編集などにも携わる。
ライター業に加えて、PR会社やブランド会社で必要とされる各種ライティング、取材先や取引先のPR広報にも仕事領域が広がり、2019年より”書ける広報支援パートナー”として「オーダーメイド広報サービス」をスタート。小さな会社や個人で働く人の、会社や商品を知ってもらうにはどうしたらいいか、どうしたら会社や商品を好きになってもらえるかといったコミュニケーション上の課題に対して、受け手・送り手双方の立場で仕事をした経験を生かして、伴走する。