広報誌の表紙デザインの考え方
広報誌の表紙デザインはあまり変える機会はありませんが、手にとってもらえるかどうかを決める重要な要素のひとつです。
広報の視点からは、どういうデザインがよいのかをまとめてみました。
Table of Contents
広報誌の表紙に必要な要素
表紙には、どうしても載せなければならない要素があります。
これらをどのような大きさで、どこに配置するかによって、表紙の印象が変わってきます。
タイトル
広報誌の誌名は当たり前ですが、必ず載せるべきものです。
そして、文字の中でも最重要の要素なので、目立つ必要があります。
位置は最初に目に入る、上の端に置くのが一般的です。また、書体や色、サイズで、他の文字と差をつけることで目立たせます。
書体のデザインだけでも、繊細な感じ、大胆な感じと印象は大きく変わるので、印象を変えたいと思ったら、注目してみたい要素です。
巻号
何月号、何号などを知らせるものです。
これも比較的、重要な情報なので、目立たせる必要があります。
「第3号」と「Vol.3」、「4月号」と「Apr」など、表記のしかたで雰囲気も変わります。
イメージ画像
毎号、その号の特集をイメージした異なる写真を使うのが一般的です。
写真も端までぴっちり写真にするのか、余白をつけるのか、トリミングするのかによって、受ける印象が変わってきます。もし、おしゃれな雰囲気にしたいなら、おしゃれだと思う雰囲気のデザインがどういう載せ方をしているのかを研究してみてください。
誌面に関連する写真では変わり映えしないという時には、抽象的なイメージカットを撮影することを考えてみてもよいかもしれません。
表紙写真は読者とのコミュニケーションツールにもなります。
なぜ今号ではこの写真にしたのか、選んだ狙いを表紙の裏などに書くと、さらに編集の意図が伝えられますね。掲載する写真を読者から募集すれば、参加型企画にもなります。マンネリ化した広報誌を活性化し、興味を向けてもらうきっかけにもなるでしょう。
カバーイメージには写真ではなく、イラストを使う場合も稀にあります。
イラストは写真に比べると、ビジネス感が下がり、かわいらしい感じになる傾向がありますが、抽象的な表現がしやすくなります。
発行元
会社名や団体名など、広報誌を発行している団体の名称も必須要素です。
PRのための広報誌なので、誰がPRしているのかは、必ずどこかに掲載するべきでしょう。
ロゴ
社名とともに、会社ロゴも掲載する必要があります。
ロゴは一般的には、色や配置のしかたに決まりがありますので、そのガイドラインに沿って、配置します。
特集内容
特集のタイトルなど、今号の中身をお知らせするものです。
誌面への注目を集めるのに役立ちます。どのコーナーに興味を持つ人が多そうなのか、どのぐらい目立たせたいのかによって、表紙で紹介するボリュームも変わってきます。薄い冊子では、表紙で目次を兼用してしまうこともありますし、特集テーマしか書かないこともあります。
イメージ画像だけでは内容が瞬時に伝わりにくいようであれば、言葉でも特集内容を伝えたいところです。
広報誌の表紙はおしゃれなデザインがよいか
おしゃれなデザインであれば、興味をひきやすくなりますが、広報誌は広報のためのものです。たとえ、おしゃれでも次の3つが欠けてしまってはいけません。
・企業イメージに合っているか
広報誌の他にも、Webサイトやパンフレットなど、企業の情報を伝えていく資料はいくつもあります。そうした他の資料のデザインや企業のイメージとあまりにもかけ離れていると、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。
・読者の目に止まりやすいか
デザインのお洒落さと分かりやすさのバランスは上手にとる必要があります。高齢の方には字が小さすぎて目に止まりにくい、どの号も似ていて毎号読んでいる人は表紙だけで区別がつきにくいなど、お洒落さを追求しすぎてしまうと、目に止まりにくくなってしまうことも考えられます。
・発信したい内容に合っているか
内容を一新して現代に合った内容にしていきたい、もっと若い人にも関心を持ってほしいなど、広報誌としての編集方針があれば、表紙もそれに合ったものにするべきでしょう。
逆に言えば、これらを踏まえた上で、おしゃれなデザインであれば、最強の広報誌の表紙デザインと言えます。
素敵な表紙にして、多くの人に手にとってもらいましょう。