小さな会社のためのオーダーメイド広報支援サービス - 広報の初めの一歩をお手伝いする、小規模会社向けの広報支援サービスです。 -

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小さな会社のためのオーダーメイド広報支援サービス

広報の初めの一歩をお手伝いする、小規模会社向けの広報支援サービスです。

あらゆる広報ツールに共通する基本の制作プロセス

パンフレット、Webサイト、チラシ、カタログ、広報誌、PR動画……
広報活動ではさまざまな制作物が使われます。

細かな部分ではもちろん違いがありますが、どの広報ツールの制作でも共通するプロセスもあります。ここではその共通するプロセスを紹介します。

担当者が自身で用意するにせよ、外部に発注するにせよ、全体の制作プロセスを把握しておくと、広報活動の計画や実行がしやすくなると思います。
参考にしてみてください。

基本の制作プロセス
(1)コンセプトを決める
(2)構成を考える
(3)素材を集めて肉付けする
(4)編集する
(5)チェックする

(1)コンセプトを決める
最初にテーマやターゲットなど、何のための制作物で誰が手に取るものなのかというコンセプトを固めます。

たとえば、健康食品を作っている会社がPR誌をつくるとしましょう。
ターゲットは健康食品の購入を検討している人や製品に興味関心を持っている人です。制作の目的は会社や製品を知ってもらうこと。テーマは、夏に発行するなら「夏の快適な過ごし方」、女性向けなら「冷え対策のしかた」など、色々なテーマが考えられると思います。

ポイントは、PR誌を読む前と読んだ後で、どう変わってほしいのか、どんな行動をとって欲しいのかを考えることです。
「この商品のジャンルに関心を持ってほしい」「実際に使うと、どんなメリットがあるのかを知ってほしい」「ブランドに好感を持ってほしい」など、目的によって、どういうPR誌が好ましいかが変わってくるからです。

PR誌のような顧客向けの制作物だけでなく、プレスリリースや採用案内などの制作物も同じで、それを手に取った人に会社としてどうして欲しいのか、を考えます。

(2)構成をつくる
最初に決めたコンセプトに沿って、制作物の設計図をつくります。具体的にどういうものをつくるのかというプランです。

たとえば……

広報誌:台割り、構成案、目次案
WEBサイト:ワイヤーフレーム、サイトマップ
PR動画:香盤表 など

どれも役割としては、制作物の全体像を一目で見られるようにすることです。ペラいちのチラシのような簡易な制作物では、わざわざ構成を用意しませんが、初めて準備する時は、その制作物で網羅するべき要素は書き出しておくことをおすすめします。

構成をつくっておくと、
●制作プロセスが進めやすい
●広報ツールの訴求力が高まる
というメリットがあります。

構成をしっかり練っておき、制作に関わる他の人にも共有できるようにしておくと、広報物で伝えたい内容がクリアになるからです。

ポイントは(1)で決めたコンセプトと齟齬がないようにすること。これを手に取ったら、期待した行動をとってくれそうかという目で点検します。
制作を進めていくと、途中で構成が変更になることは多々ありますが、コンセプトからズレないようにという点を意識していれば、突然の変更にも慌てたり迷ったりすることはないでしょう。

(3)素材を集めて肉付けする
(2)の構成にしたがって、文章や画像、写真、映像など、制作物に必要な素材を準備していきます。オリジナルの素材を用意する場合には、取材や撮影も入ってきます。

ここでは、限られた時間でどれだけ使える素材を集められるかがポイントです。
たとえば、インタビュー記事をつくる場合に必要な素材は主に文章と写真です。文章ではインタビュイーの話が多く聞けるほど、しかも関係のある深い話が聞けるほど、濃い制作物に仕上がります。写真も色々なカットがあるほど、後で編集しやすくなりますし、イメージにあった絵がとれるほど、説得力も増します。

この時に生きてくるのが(2)の構成です。
特に、現場の経験が浅い場合は特に、素材の集め漏れを起こさないためにも、構成を用意しておき、チェックしていくやり方がおすすめです。取材や撮影は基本的にやり直しがきかないからです。最低限、必要な素材が集まっていれば、後は編集でどうにかつないで形にすることができます。

(4)編集する
最後に集まった素材を編集して、仕上げていきます。

ポイントは(1)のコンセプトに沿って、取捨選択することです。(3)で集めた素材はすべて使い切る必要はありません。大事なのは、完成品を目にとめてもらい、期待したリアクションをとってもらうこと。そのためには思い切って、コンセプトと直接、関係しない部分は捨てていくことが必要です。

実際には、苦労して集めた素材を捨てるのは忍びないですし、テーマに沿わないからといって内容が悪いわけでもなかったりするので、迷いが生じることも少なくありません。けれども、編集せずにただコンテンツを並べただけでは何をPRしたいのかが伝わってこないツールになってしまいます。

広報ツールを受け取った人は、わざわざ分かりにくい広報ツールのメッセージを汲み取ってくれるほど、暇も関心もありません。パッと見て何が伝えたいのかを分かってもらえるように、編集することが大事です。

(5)チェックする
編集後は自分で内容を再点検するとともに、社内外のチェックを受けます。
社内外のチェックは意外と時間のかかるところです。
取材先が大企業だと、話を聞いた本人だけでなく広報部に回す、法務部に確認するなどのプロセスが入ることもあります。一般的に、制作が予定通りに進むことはまずないので、最初からあまりタイトなスケジュールを組まず、少しゆとりを持って予定しておくぐらいがよいと思います。

制作した、その後

広報活動の本番は制作したその後です。
制作物が完成したら、公開・配布するというプロセスが待っています。

どこにどう公開するのかによって、見てもらえる確率も変わります。ただ公開するだけでなく、積極的に目にとまるところに案内を出すなどの工夫も必要でしょう。

制作プロセスではないですが、制作後の公開・配布のプロセスもイメージしておくと、できあがったその日からしっかり広報ツールを活用できます。

Profile

本多小百合
本多小百合

Honda Sayuri

1983年生まれ 東京都杉並区出身
慶應義塾大学商学部卒業 システムデザイン・マネジメント研究科修士課程修了
建材メーカーで6年間マーケティング・コミュニケーション担当を務め、広報誌編集、webサイト運用、リリース配信、広告出稿、新色開発や商標管理まで幅広く担当。
造園系団体での企画・広報職を経て、2014年にフリーランスのライターとして独立。ベンチャー企業やフリーランサーの取材記事作成、建築家・施主インタビューの記事作成などのほか、Webメディアの企画・編集などにも携わる。
ライター業に加えて、PR会社やブランド会社で必要とされる各種ライティング、取材先や取引先のPR広報にも仕事領域が広がり、2019年より”書ける広報支援パートナー”として「オーダーメイド広報サービス」をスタート。小さな会社や個人で働く人の、会社や商品を知ってもらうにはどうしたらいいか、どうしたら会社や商品を好きになってもらえるかといったコミュニケーション上の課題に対して、受け手・送り手双方の立場で仕事をした経験を生かして、伴走する。